微生物ってすごい!⑬
キノコって微生物なの?
by Mio Oomura
2020年10月9日
0
Shares
キノコはカビの仲間です
私たちの食卓に登場するしいたけやえのき、まいたけといった数々のキノコ。なんとなくキノコはカビだということを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、キノコの正体とは一体何なのでしょうか。
キノコは土や木の根から栄養を吸収するために、菌糸と呼ばれる繊維状の組織を地中に張り巡らせています。
これこそがキノコの本体。
普段私たちが食べているかさや柄の部分は子実体と呼ばれており、子孫を残すために胞子(植物でいう種のようなもの)をつくってまき散らすキノコの一部に過ぎません。カビも同様に菌糸を張り巡らせ、胞子をまき散らし増殖します。
このことからわかるように、実はキノコとカビの違いは明確には無く、どちらも同じ菌類の仲間なのです。
カビというとお風呂や食べ物に生えて嫌な思いをすることがあったり、吸い込むと病気になってしまうようなカビもいたりします。
「カビキラー」という製品があるくらい嫌われ者のカビ。
ですがカビには分解者という一面もあります。
分解者の役割は生物の排泄物や死骸を土にかえして、最終的に二酸化炭素と無機物に変えることです。これによって生態系は保たれています。もし分解者がいなくなってしまったら、地球上は生物の死骸だらけになってしまいます。
私たちが普段「キノコ」とよぶものも生物学的にいうとカビの一部分。
カビのいいところも悪いところも知って、上手に付き合えたら、私たちの生活もより豊かになっていきます。キノコはヘルシーで栄養もあり、健康的に見ても素晴らしい食材です。今まで苦手だった人も、勇気を出して食べてみてはいかがでしょうか?