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気道上皮組織でインフルエンザウイルスを感知する病原体センサーのタンパク質を発見

気道上皮組織でインフルエンザウイルスを感知する病原体センサーのタンパク質を発見

筑波大学 医学医療系 川口敦史准教授、Sangjoon Lee研究員、永田恭介学長らの研究グループは、同医学医療系 野口雅之教授、独国フライブルグ大学 Peter Staeheli教授、Martin Schwemmle教授らの各研究グループと共同で、気道上皮組織に特異的な炎症応答を制御するウイルス感染のセンサー分子として、MxAタンパク質を同定しました。

気道上皮組織は、体内と体外を隔てる物理的なバリアとして機能するだけでなく、ウイルス感染を最初に感知して、生体防御応答を誘導する役割を担っています。しかし、気道上皮組織でウイルス感染を認識する分子メカニズムはこれまで明らかにされていませんでした。今回、本研究グループは、気道上皮細胞へのインフルエンザウイルス感染に特異的なセンサー分子の探索を進め、MxAがウイルスタンパク質を認識して、炎症性サイトカイン(IL-1β)の産生を制御し、感染早期での生体防御応答を引き起こすことを明らかにしました。ヒトへ感染する能力を持った新型インフルエンザウイルスは、MxAに対する耐性変異を獲得しており、新型インフルエンザウイルスの出現メカニズムを解明する上でも重要な成果です。

ウィルス感染による炎症応答

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