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コムギ赤さび病菌(冬胞子)
Puccinia triticina
コムギには、コムギ黒さび病菌、黄さび病菌、赤さび病菌の3種が寄生し、コムギを栽培している地域では重大な被害を引き起こす病気として恐れられている。
海外では前2者がより重要視されるが、日本では赤さび病の方が一般的。
関東周辺では春になるとコムギの葉の表面に赤褐色粉状の胞子堆(夏胞子堆)が発生し、次第に感染が広がっていく。
サビキンは絶対寄生菌で、生きている植物の細胞、組織からしか栄養を吸収して生活できず、死んだ植物組織上で成長を続けることができない。
そのため、コムギが成熟し、葉が枯れ上がって来るとその上で生活することができなくなり、休眠するために冬胞子を形成する。
この菌の冬胞子は、2細胞で短い柄があるのが特徴。