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微生物図鑑【micspedia】#009 コウジカビ

微生物図鑑【micspedia】
#009 コウジカビ

#009

コウジカビ 

Aspergillus oryzae

コウジカビの分生子(無性胞子)と分生子柄(無性胞子形成器官)

国菌として認定されている麹菌。

古くから日本酒・味噌・醤油・食酢・漬物・焼酎・泡盛などの醸造醗酵に利用されてきた。

デンプン・タンパク質などを分解する酵素を大量に分泌するためこれらの分解能力が高く、分解産物を栄養として吸収し生長する。

米・大豆・麦などの穀物にコウジカビを繁殖させたものが、麹(糀)である。

コウジカビによる米・大豆などの分解が、続いて起こる酵母や乳酸菌による醗酵に重要であり、酒・味噌・醤油などの品質に大きく影響する。

醤油にはオリゼ以外にもアスペルギルス ソーヤ、焼酎にはアワモリコウジカビ(アスペルギルス リュウチュエンシス、アスペルギルス カワチ)が使用される。

蒸した米粒(米の細胞:赤)に入り込む(破精込み)コウジカビ(麹菌)の菌糸(緑)
コウジカビによる米の分解が、続いて起こる酵母や乳酸菌による醗酵に重要で、酒の品質に大きく影響する。

photo&text: 筑波大学 生命環境系 竹下典男 准教授

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